メジャーリーガーの待遇を1度でも経験すると、多くの選手が「もうマイナーには2度と行きたくない」と口にします。それくらいマイナーリーグの世界は過酷なのです。
メジャーリーグでは、チームごとに専任のコックさんがいて試合後のクラブハウスに豪華な料理を用意してくれます。そのメニューには前菜やデザートだけでなく、ビールやお菓子もあるのです。
それに対しマイナーリーグでは、食事の用意はされるものの、そのメニューは大きなトレイにハンバーガーとフライドポテトがどっかりと置かれている程度です。
マイナーリーグが、ハンバーガーリーグと呼ばれるのは、この食事メニューに由来しています。つまり、選手の健康に配慮した栄養価などは、おかまいなしなのです。
食べざかりの若い選手が多いため、試合後に自主練習をしたり、用具の手入れを念入りにしていると、ロッカールームに戻ったときには食事が残っていないということもあります。
年俸においてもメジャーリーグとは大きな差があるため、近年は選手が独自に企業とスポンサー契約を結んで援助してもらうスタイルが主流になってきています。なかにはマイナーリーグの年俸だけでは生活できずに、アルバイトを掛け持ちしている選手もいるほどです。
そんな過酷な環境に置かれても、選手はメジャーリーグの破格の年俸を夢見て日々努力をしています。
繊細さが求められる野球というスポーツで、神経の図太さを感じさせる選手が多いのは、マイナーリーグでの下積み生活が影響しているのかもしれません。